2023.08.25
緊急人道支援

カブールから届いた心強い言葉

アフガニスタン
活動風景

シャンティは、2023年にアフガニスタンで2つの緊急人道支援事業を完了し、2つの新たな支援事業の実施を調整しています。

現在シャンティによるアフガニスタンでの事業は、アフガニスタン人の職員が実施をしてくれています。私たちは東京から、彼らが実施する事業のお手伝いをしています。現場に行けないもどかしさも感じる日々ですが、そんな中アフガンチームが実際に聞いた、食糧物資を受け取った人の声を届けてくれました。シャンティが事業地であるカブール県のある地区で、現地の状況を調査した際の話です。

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首都カブールが所在すると言っても、この地区に到達するには、道も悪く一苦労です。

ようやくたどり着いた地区には、農業ができる土地、学校やきれいな飲み水も手に入れることが困難な土地です。そこに暮らす高齢のRKさん(仮名)は、7年前にこの地で生じたタリバンと前政権との戦闘において、息子を亡くしました。働き手だった父親を亡くした息子一家は、RKさんの家に身を寄せるようになりました。

RKさんは、高齢のために多くの孫たちを養うだけ働くことは難しく、また地理的条件から農業も容易くありませんでした。村人の方からの支えもありましたが、それでも十分ではなかったそうです。眠るときまで続く空腹は、やがてRKさんの心にまで影を落とすようになったと言います。

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食糧物資を配給する日、シャンティのアフガンチームは、再びRZさんに出会いました。彼はとても喜んでいたと同時に、

「我々も、いつか世界の誰かを助ける国になる」

と語ってくれたそうです。とても心強い文字が目に焼き付きました。東京のパソコンの前に座って仕事をするだけでは、時折自分が何をしているか見えにくくなります。その時に、自分の打つメールの先に、どんな人がどんな想いを抱いているか、想像力を働かせることの大事さに改めて気づきました。

地球市民事業課 海外緊急人道支援担当
夫津木