2023.10.04
緊急人道支援

アフガニスタンにおける新規緊急人道支援事業開始のご報告

アフガニスタン

こんにちは。

地球市民事業課海外緊急人道支援担当の瀧孝輔です。

 

8月の後半から9月にかけて、新たに2つの緊急人道支援事業をアフガニスタンにて開始しました。

 

アフガニスタンでは、コロナの感染拡大による混乱の中、2021年にはタリバンによる政変が起こりました。こうした二つの混乱の中、ウクライナ人道危機が起こり、原油価格や食料価格の高騰も発生しています。

 

こうした度重なる混乱によって、アフガニスタンは世界最悪の人道危機と言われるほどの非常に厳しい状況にあります。

 

こうした状況を受けて、シャンティでは、様々なプロジェクトを実施してきました。(カブールから届いた心強い言葉| 活動内容 | 公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会(SVA)

そして、この度緊急人道支援事業として、新たに以下2つのプロジェクトを実施することとなりました。

 

  • ①ヌーリスタン県における生活困窮者に対する緊急食糧配布事業

 

  • ②クナール県における食糧・生活必需品配布による越冬支援事業

 

両県ともに、アフガニスタンの中でも、特に食料不足が深刻な地域となっております。また、山岳地帯ということもあり、冬には氷点下を下回るほどの気温の日が続くとともに、雪がたくさん降る過酷な地域となります。新たに実施する2つの事業では、こうした地域の住民に、食料や毛布などの生活必需品をお配りして、冬を越すための支援を行う予定です。

 

クナール県では、昨年も食糧配布を行うなど継続して、事業を実施してきました。しかし、もう一つの事業対象地であるヌーリスタン県は約20年ぶりの事業の実施となります。

 

こうした経験が少ない地域で、事業を実施することには、少なからず不安もございます。そんな事業担当者が、教科書として読んでいるのが、『ハジババと1000頭のロバ~震災・神戸からアフガニスタンへ~』です。この本の筆者は、ずばり現在の地球市民事業課課長補佐である市川さんです。本には、過去のヌーリスタン県のプロジェクトの体験が書かれており、まさに、事業実施における必読書です。

20年前と今では、多くの違いはあると思いますが、アフガニスタンに渡航することができない現在、現地の様子を想像する上で、とても勉強になります。

本を読む担当者

 

シャンティには、20年にもわたってアフガニスタンで事業をしてきた蓄積があります。

事業担当者として、こうした蓄積を生かしながら、新規2事業に取り組んでいきたいと考えています。

アフガニスタンを知る上でも面白い本でした。

 

地球市民事業課

瀧孝輔