2015.09.21
海外での活動

図書館っておもしろい!!

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

サワディークラップ!ミャンマー(ビルマ)難民事務所インターンの山中です。こちらに来てからはやいもので2ヶ月が過ぎました。この短い期間内だけでも沢山の人たちとの出会いがあり、今はそうした方々から多くの刺激をもらいながら生活を送っています。

さて、今回はキャンプ内の図書館を訪ねてきた中で、個人的に「なるほど!」と思った絵本の読み聞かせの工夫や「いいね!」といいたくなるような図書館での一場面についてご紹介したいと思います。

皆さんは『おおきなかぶ』という絵本をご存知でしょうか。はい、そうです。様々な人たちが集まって巨大なかぶを地面から引っこ抜くあのお話です。では、このお話を朗読するとき、折角だから臨場感をつけたい・・・と思ったらどうしましょう。

私たちはこんな風にしてみました。
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(図書館員向けの研修時の様子)『おおきなかぶ』 福音館書店

どうでしょうか。なんだか見ていて少し楽しくなりませんか。自分もちゃっかり参加しちゃっていますが、お話を聞いている人たちを巻き込んで物語を進めていくことはその場の一体感を生むことにつながりますし、絵本の面白さをさらに引き上げてくれます。

またこの他にも、より絵本の世界を身近に感じてもらうために、絵本の代わりにローリングストーリー(絵本をまき絵状にしたもの)を使いながら読み聞かせをすることもあります。

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(ローリングストーリーを使って読み聞かせをする職員)『なにをたべてきたの』 佼成出版社

ローリングストーリーは絵本に比べると絵が少ないのですが、その分子ども達の想像力をかきたててくれますし、動きが加わることでより退屈せずに物語を追うことができます。子ども達がこれからも楽しみながら本に親しんでくれるように、このような試みを続けていきたいと思います。

そして唐突ではありますが、図書館といえば皆さんはどのような場所を想像されるでしょうか。私自身も日本にいたときは地元にある図書館が好きでよく本を借りに通っていました。そのときの図書館の印象といえば、主に大人を中心に本を静かに読む場所というものでした。しかし、キャンプの図書館は少し印象が違います。以下の写真をご覧ください。

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(職員による絵本の読み聞かせ)『なにをたべてきたの』 佼成出版社

何気ない光景ではありますが、これは短時間しかない休み時間の間、本が読みたくて学校から図書館に来てくれた生徒達に絵本の読み聞かせを行っている様子です。近いとはいえ放課後でもない時間帯に来てくれた学校の生徒達。それだけ、図書館は身近な存在なのだと改めて実感した瞬間でした。

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(入り口から図書館の中の様子をのぞく子どもたち)

こちらに来てからは、一口に図書館といっても、その役割には大きな可能性があることを知りました。工夫を凝らしながら運営されている図書館はおもしろいです!今後も利用者の人たちにとって身近な図書館であり続けられるように精進していきたいと思います。