2022.06.28
海外での活動

今年の学校建設が始まりました

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
カンボジア事務所では今年も皆様からのご支援を頂き、小学校校舎建設を開始することができました。今年はポーサット州で4校の校舎が建設される予定です。また、今年はNGO無償資金協力にて、図書室を併設した学校校舎建設の開始もしており、こちらではバッタンバン州で3校の校舎が建設される予定です。
カンボジアでは、小学校への就学率は改善してきているものの、入学後の学習達成度の低さ、退学、留年が解決すべき課題として残っています。また、昨年までのコロナ禍で続いた学校閉鎖による学習時間の損失が、これらの課題を悪化させたとも言われており、子どもたちの失われた学びを取り戻すための活動が今まさに必要とされています。そこで、シャンティでは校舎建設を通して、学校再開後に教員や子どもたちが授業に集中できる環境作りに注力しようと、今年は例年よりも多く校舎建設を実施しています。

新校舎建設場所は学校との協議により決定し、その土地に不発弾などが残留していないか等の安全確認した後に、各学校の建設が無事に開始しました。
今回、建設開始前に行う地鎮式に初めて参加させてもらいました。各学校で必ず行われているものですが、土地を新しい校舎のために使うことを報告する、建設時の安全を祈る、将来の安全を祈る意味があるそうです。

学校支援委員会や教員が参加して、食料を供え、祈りを捧げます。

また、建設開始前後には昨年同様に学校敷地図作成のためのワークショップを行い、学校を管轄している郡教育局、学校支援委員会、教員といった参加者全員が将来の学校環境について議論を深め、計画を立てました。

新校舎建設中のため、ワークショップは現在ある木造校舎で行われました。校舎の隙間から砂埃が入ってくる、窓があっても蒸し暑く汗が止まらない、木陰がなく外に出ての計測作業はかなり体に堪える・・など、古い校舎の環境を実感しました。教員や子どもたちがこの環境で勉強を続けていることを尊敬する一方、早く快適な校舎で勉強に集中して欲しいと改めて感じています。

炎天下での計測作業。ワークショップ内では学校敷地内に植樹をして木陰を作ることも参加者に提案しています。


あと数ヵ月で新校舎の完成を迎えそうです。

引き続き、学校建設活動の様子を皆様にご報告したいと思います。

カンボジア事務所 山内

※バッタンバン州における学校校舎建設は、外務省の日本NGO連携無償資金協力により実施されています。