2023.09.13
海外での活動

CLCが生涯教育センターに認められました

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。

カンボジアでは2020年に教育省により生涯教育政策が改めて制定され、それに合わせる形で生涯教育を推進する施設である生涯教育センター(Lifelong Learning Center、以下LLC)の運営マニュアルが2021年に作成されました。
背景には、カンボジアで長年設立されてきたコミュニティ・ラーニングセンター(Community Lerning Center、以下CLC)が、支援の手が離れると機能をしなくなってしまう、開館をしていても同じ活動をいつも提供しているといった状態になっていたということがあります。政策やマニュアルができて以降の近年は、生涯教育という概念から改めてCLCを見直して、CLCを様々な教育の機会を提供するLLCとしてアップグレードしていこうという動きが始まりました。シャンティもこの動きに沿って、6館のCLCが継続的に生涯教育の機会を提供し、LLCとなるようフォローアップを続けていました。

そして、今年からカンボジア教育省ノンフォーマル教育局では、全国にあるCLCの評価を開始しました。今年は6州(バンテイミンチェイ、クラチェ、カンポット、シハヌーク、バッタンバン、スヴァイリエン)が対象となり、シャンティが支援するバンテイミンチェイ州の2館のCLCが今年の評価対象となりました。残り4館は今年の評価対象の州ではないため、来年に評価を受ける予定です。
評価当日は、ノンフォーマル教育局の職員によって、施設の状態、CLC運営委員会の管理状況、活動実施状況が確認され、利用者や関係者へのインタビューも実施されました。
今回の評価の対象となったCLCは6州で91館になりましたが、評価結果でLLCと認められると判断されたCLCは、わずか3館でした。そして、3館の内2館はシャンティが支援するCLCという結果となりました!!

今回LLCと認められたCLC

シャンティはCLCを州教育局に移管して以降、2019年からCLCへのフォローアップを始めました。フォローアップではCLC運営委員会に生涯教育政策の共有を行い、政策やLLCマニュアルを参考に毎年活動計画を作ること、更にその計画の実行をサポートすることで活動の継続を支援してきました。

年間計画作成の様子

モニタリングの際に作成した計画を運営員会と振り返ります

活動を継続するということは、いつもCLCを利用してくれる利用者の人たちに教育の機会を継続して提供するということに繋がります。

フラッシュカードで遊ぶ子どもたち

2018年にCLCの移管が完了したものの、移管先の州教育局からの活動予算確保は十分ではなく、CLCが継続するための支援が必要なためシャンティはフォローアップを続けています。皆様からのご支援によって、フォローアップ活動が継続でき、それにより活動を継続できたCLCが、LLCとして認められるという結果に繋げることができました。
CLCをご支援頂く皆様の力が無ければ、今回のような結果を得ることはできませんでした。改めて、いつも貴重なご支援をありがとうございます。

カンボジア事務所 山内