本との出会いが、学校を笑顔でいっぱいに-ラオス北部で移動図書館活動を実施しました
新しい学年が始まったラオス北部の小学校に、この日いつもとは少し違う賑わいが訪れました。校庭に集まった子どもたちは、何が始まるのだろうと目を輝かせています。

子どもたちが移動図書館活動が始まるのを待っている様子
ラオス事務所では、ルアンパバーン県 ムンゴイ郡とポンサイ郡の対象22校で「移動図書館活動」を実施しました。たくさんの本とともに学校を訪れ、読み聞かせやゲーム、歌、読書活動などを通して、子どもたちが本に親しむ機会を届けています。
「本を読む」だけではない移動図書館
移動図書館というと、日本では、本の貸出を中心とした活動を思い浮かべるかもしれません。しかし、私たちの活動ではそれだけではありません。子どもたちはお話の世界を楽しむ読み聞かせに耳を傾けたり、自分たちで物語を紹介したり、歌やゲームで体を動かしたりしながら、本との新しい出会いを楽しみました。

幼稚園児も参加しました。まだ文字が読めなくても絵本に出てくる動物の絵を集中して見ています。

シャンティの職員が読み聞かせしているときの子どもたちの様子

歌やダンスも織り交ぜながら移動図書館活動を楽しみました

お気に入りの絵本を読み聞かせしている女の子の様子
普段の授業とは少し違う時間に、子どもたちは終始笑顔。友だちと一緒に本を開き、気になったページを見せ合う姿も見られました。
ある学校では、活動が始まる前から子どもたちが集まり、「今日は何をするの?」と楽しみに待っていてくれました。活動が終わった後も、本を手に取り続ける子どもたちの姿が印象的でした。

友だちと一緒に好きな絵本を読んでいる子どもたちの様子
学ぶのは子どもたちだけではありません
今回の移動図書館は、子どもたちだけを対象とした活動ではありません。活動には先生方も参加し、読み聞かせの方法や読書活動を盛り上げる工夫などを一緒に学びました。特別な教材や設備がなくても、子どもたちが楽しみ、また彼らの学びを育む活動はたくさんあります。実際に活動を体験することで、先生方にとっても今後学校で実施できるアイデアを得る機会となりました。
将来的には、先生方自身がそれぞれの学校で読書推進活動を企画・実施し、子どもたちに本の楽しさを届けていけることを目指しています。

子どもたちの後ろで活動を観察しメモを取っている教員たち

自由読書の時間に児童に読み聞かせをする教員の様子
地域のみなさんとともに
活動には先生方だけでなく、地域の方々も参加してくださいました。子どもたちの笑い声に包まれた校庭には、自然と人が集まり、学校全体が活気に満ちた空間になりました。本をきっかけに子ども、先生、地域の人々が同じ時間を共有する。そんな光景からは、学校が地域の学びの場であり、大切な交流の場でもあることを改めて感じました。

父親が娘と一緒に絵本を読んでいる様子

小規模学校では児童よりも多くの保護者や地域住民が集まってくれました

保護者や地域住民の方も移動図書館活動を楽しんでくれました
移動図書館活動を実施した学校があるのは、カム族やモン族を中心とした少数民族が多く居住するラオスの山岳へき地地域です。ラオス語習得の途中にいる子どもたちのために、時折、保護者や地域住民の方々が少数民族の言語を使って説明を加えてくれる姿も見られました。

地域住民の方がモン語を使って児童に説明をしている様子
これからも本の楽しさを届けるために
今回の活動を通して改めて感じたのは、子どもたちの「もっと読みたい」「もっと知りたい」という気持ちの強さです。一冊の本との出会いが、新しい世界への入り口になることがあります。そして、そのきっかけを支える教員や地域住民そして保護者の存在もまた欠かせません。
シャンティではこれからも、子どもたちが本に親しみ、学ぶ楽しさを感じられる機会を届けるとともに、学校における読書活動の充実を支援していきます。
たくさんの笑顔に出会うことができた移動図書館。次はどんな物語との出会いが待っているのか、私たちも楽しみにしています。
ラオス事務所 ナリー


