2026.09.25
海外での活動

NGO海外研修プログラム 振り返り

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ!

NGO海外研修プログラムに参加した高嶋美海です。

約1か月間カンボジアに滞在し、SVAの活動に参加しました。

このブログでは、研修を通して得た発見や学びを振り返ります。

休日にスタッフとバナン・テンプルにて

オフィスでランチ

まず、私がこのプログラムに参加した理由は3つあります。

1つ目は、NGOや日本人がカンボジアでどのような活動を行い、それが現地の人々にどのような影響を与えているのかを知るためです。

私は国際協力に関心があり、以前、他国でのスタディーツアーに参加した経験があります。そこで、日本で学んだことや自分が想像していたこととのギャップを感じるとともに、支援が多く入ることで、本当に必要な場所に適切な支援が届けられていないのではないかと疑問を持ちました。そこで、多くの団体が活動しているカンボジアでは、それぞれの活動がどのように機能し、現地のニーズに応えることができているのかを知りたいと思いました。

2つ目は、タイとの紛争がカンボジアや子どもたちに与えている影響を知るためです過去に本プログラムに参加した方のレポートを拝読し、カンボジアとタイの紛争によってナショナリズムが高まっていると感じた、という記述がありました。そこで、こうした状況が現地の子どもたちにどのような影響を与えているのかを知りたいと思いました。

3つ目は、将来国際協力に携わるために、現場経験を積みたかったためです。国際協力をするうえで、現場の声を拾うこと、現地の方との信頼関係を築くことは重要だと考えています。どのような方々が活動しているのか、そして現地の方々はそれをどのように受け止めているのか。日本にいるだけでは分からない、国際協力の「現場感」を体感したいと思いました。

現地の子どもたちと

先生方へのインタビュー

研修では、複数の幼児教育施設、小学校の訪問をしました。

さまざまな学校を訪問して特に印象的だったのは、どの学校にも、SVAをはじめとする支援団体や寄付によって整備された校舎・設備があったことです。また、NGOの拠点や車を街中で見かけるなど、多くの団体が活動しているカンボジアだからこその光景を目の当たりにしました。

SVAが支援を行った幼稚園は、現在ではカンボジアのモデルスクールとして、先進的な教育を行っています。

校長先生へのインタビューでは、SVAの支援が入る前と後の変化について、子どもたちの学習意欲が高まり、自宅でも勉強したいという子どもが増えたこと、そして、保護者が積極的に子どもの教育や学校をサポートしてくれるようになったことを話してくださいました。また、「日本人には感謝している」と言っていただき、日本の支援者と、それを現地で形にするSVAの活動が、カンボジアの教育を支えていることを実感しました。同時に、支援によって整備された環境を継続的に活用していくための、先生方の日々の努力があるからこそ、過去の支援が現在にも生かされていることを知りました。

バッタンバンの幼稚園にて

卒園式で伝統舞踊を披露する子ども

 

また、学校建設活動を実施した小学校を訪問した際には、メンテナンスワークショップや衛生教育なども行われており、現地の方々が主体となって学校を運営していける仕組みがつくられていました。

実際に保護者の方からは、「教育は大事だから、新しい校舎ができて嬉しい」という声も聞きました。新しい校舎ができること自体だけでなく、そこで子どもたちが安心して学び続けられることを、地域の方々も大切にしているのだと感じました。整備された環境のもとで、より多くの子どもたちが教育を受け続けられるようになってほしいと強く思いました。

こうした学校での取り組みを見て、校舎を建てるだけで終わるのではなく、その後も現地の方々が学校を運営していける仕組みをつくることが、支援を継続的なものにするうえで重要なのだと学びました。現地の人々のニーズに合った活動と、持続可能な仕組みづくりによって、カンボジアの教育現場が支えられていることを実感しました。

移動図書館活動:声に出しながら真剣に本を読む子ども

 

一方、街中では、カンボジアとタイの紛争の影響も感じられました。

軍を支援するポスターを見かけたり、タイ資本のお店が閉店していたりするなど、日常生活の中で両国の対立関係を感じることがしばしばありました。

今回訪問したバッタンバンでは、対立が激化していた時期にはオフィスの近くにも爆弾が着弾したことがあり、スタッフの方から当時の緊迫した状況について話を伺いました。

小学校を訪問した際には、前線から逃れてきた男の子にも出会いました。子どもたちに将来の夢を聞いたところ、「兵士になりたい」と語ってくれたことが、私にとって特に印象に残っています。

彼らにとって「兵士」がどのような意味を持つのか、詳しく聞くことはできませんでした。しかし、もし紛争の影響を受けてこの夢を持つようになったのであれば、紛争の影響に左右されることなく、自分が本当にやりたいことを見つけ、それを実現できる環境が必要なのではないかと強く感じました。

現代社会では、SNSを通して誰もが過激な思想やプロパガンダにアクセスできてしまうことも問題だと感じます。日本にいると、この対立について知る機会はあまりありません。しかし、実際に現地を訪れ、その影響が日常生活や子どもたちの姿から垣間見えたことで、平和について改めて考えるきっかけとなりました。

軍を応援するポスター

 

このように、実際に現場に行かなければ分からないことがたくさんありました。

特に、現地に行かなければ体験できない、現地の方々との交流は忘れることができません。

カンボジアでは、SVAのスタッフ、活動地の子どもたち、保護者や先生、お店の方など、たくさんの人と交流する機会がありました。私は、本研修を通してカンボジアという国と、人々に魅了されました。

カンボジアで驚いたことの一つに、人との距離の近さがあります。初対面のカンボジア人同士がまるで以前からの友人のように話し始めたり、子どもたちがクメール語を教えてくれたり、日本から来た私を温かく迎えてくれたり……。

素敵な方々との出会いを通して、カンボジアは私にとって大好きな国の一つになりました!

子どもにクメール語を教えてもらう様子

校舎の前でハート

 

座学だけでは分からない現地の雰囲気を知ることができたことで、実際に現場を見ることの重要性を学びました。

将来、どのようなアクターとして国際協力に携わるのか、まだ迷っている途中ですが、この経験を今後の学びやキャリア選択に生かしていきたいです。また、日本にいながらも、カンボジアに関わり続けていきたいと思います。

シャンティ東京事務所、プノンペン事務所、バッタンバン事務所の皆様、貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました!