第2回 教育省-NGO/NPA教育フォーラム
サバイディー!
ラオス事務所の仁井です。
教育副大臣をはじめ、ラオスの省庁・援助機関・国際NGO・NPA(日本のNPOに相当)の代表約120名が、ラオスでの「万人のための教育(EFA)」を達成するための課題や教訓を共有し、より良い協力関係を築くためのフォーラムが開催されました。私はラオスの教育分野のNGOネットワークで共同議長を務めていますが、6月からはこのフォーラム開催のために準備を重ねてきました。
フォーラムが成功裏に終わったのは、もちろん、ラオス事務所スタッフの協力あってこそ。前日・当日だけでも、会議場のすぐ外に設けられたSVAの事業紹介ブースの設営、対応、撤退、車の手配など全員体制で助けてもらいました。写真は、午後担当のヴァンサイ(左から2番目)とカンポン(一番右)が絵本と教材の説明をしているところです。
さて、午前中は省庁・国際NGO・NPA代表者によるプレゼンと質疑応答が中心でしたが、去年よりも活発で有意義な議論になりました。一方、午後は参加者が中心となって議論したい内容を決め、深めていきました。私はSVAの中心事業でもある「読書と教育の質(Reading and quality education)」グループを担当し、参加者の議論をまとめたり、内容を掘り下げたりするために質問を投げかけました。
いろんな興味・関心が挙げられましたが、最終的に「どうすれば子どもたちが進んで本を読むようになるか」について話し合い、3つのアイデアがまとめられました。
1つ、子どもが好む本、年齢やレベルにあった本とはどのようなものか調査する。
2つ、子どもにとってふさわしい絵、内容、正しい文法の本を出版する。
3つ、各団体の事業対象校(地域)での政策提言。
議論をより活発に、稔りあるものにするため、参加者の休憩中にも打ち合わせをしました。
今回の一連の議論が一過性、また他人任せのものとならないよう、「子どもたちが本を読むようになるため」に何が自分たちにできるか、まとめとして書いてもらいました。
参加者からは、「事業地で本・図書館の数、識字の状況を調査し、省庁・他団体と共有する」、「事業対象52郡に教科書と絵本を配布する」、「他団体との情報共有を密にする」など、具体的な意思表明がなされました。調整員のカムコンも、「住民参加による少数民族のための識字教育」グループに参加し、活発に意見交換していました。
今回のフォーラムをきっかけに、教育分野で活動する国際NGOとNPA、省庁との協力関係・体制が強化され、EFA達成への第一歩を踏み出せたように思います。参加者の白熱した議論を見守り、まとめた私は、第3回目のフォーラムまでに、参加者の目標が達成され、EFA目標の達成に貢献できていると信じています。
ラオス事務所 仁井勇佑