【世界の現場からAIR MAIL】Fromミャンマー事務所
シャンティ国際ボランティア会は、アジア6カ国8地域に事務所をかまえ、教育文化支援を行っています。そんな各国、各地の活動を支えるため、海外の事務所で活動している職員をご紹介します。
今回は、ミャンマー事務所のカウンターパート渉外担当であるトータ職員です。
プロフィール
8年間小学校教員として勤務の後、ヤンゴンにてツアーガイドのトレーニングを受ける。NHKヤンゴン支局にて1年間テレビプロデューサーとして勤務後、ツアーガイドとして働き、2014年に入職。
トータ職員
児童サービスをミャンマー全土へ広げる活動
ミャンマー事務所では、図書館員や職員に向けて、紙芝居や絵本の読み聞かせの研修・指導を通じて、児童サービスの環境を整備してきました。学校への移動図書館活動や図書貸し出しサービスを提供し、子どもたちが図書にアクセスできる環境を整えています。現在はこれまでのノウハウを活かし、事務所のある西バゴー地域から、東バゴー地域へ活動を広げています。国内で出版される絵本は良質なものが少なく、子どもが絵本を読む機会が少ないミャンマーですが、読み聞かせを行うと、子どもたちはとても喜び、読み聞かせの後すぐに絵本を取りに来るなど、絵本に対する興味や関心はとても高いと感じます。
絵本に興味津々な子どもたち
Hot Topics
1.子どもたちの声
読み聞かせや絵本に触れることが初めての子どもも多く、初めての絵本に目を輝かせ、とても嬉しそうにします。読み聞かせが終わると一目散に絵本を取りに来てくれて、子どもたちの興味が伝わってきます
読み聞かせの様子
2.東バゴー地域での研修
以前研修を受け、既に児童サービスを実践している西バゴー地域の図書館員に先輩として研修に参加してもらい、児童サービスの普及に取り組んでいます。読み聞かせなどの研修を通じ、図書館員や情報広報局の方々が自信を持って児童サービスを提供できるようにしています。
西バゴー地域から東バゴー地域への知識・経験共有の場
3.児童サービスをミャンマー全土へ
ミャンマー全地域の公共図書館の職員を集め、児童サービスに関する研修を2日間実施しました。研修を終えた職員が各地で児童サービスの概念や実施方法を共有し、読み聞かせ活動がミャンマー全土に広がっていくことが期待されます。
研修の様子
絵本の読み聞かせが子どもの将来を変えるきっかけへ
ミャンマーは未だに開発途上にあり、教育は国の将来のためにも重要な課題です。絵本の読み聞かせは、子どもの成長に不可欠です。読み聞かせの活動は、子どもたちの将来を変えるきっかけにもなると感じています。ミャンマーの人々にとってはまだまだ新しい考え方で普及には時間がかかりそうですが、児童サービスの重要性や手法を図書館員など多くの方々に理解してもらい、ミャンマー全土の子どもに広げていきたいです。
「世界の現場から AIR MAIL」
本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.301 (2019年夏号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。ニュースレター「シャンティ」は年4回発行し、会員、アジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。
シャンティは、子どもたちへ学びの場を届け、必要としている人たちへ教育文化支援を届けています。引き続き、必要な人へ必要な支援を届けられるよう、月々1,000円から継続的に寄付してくださる「アジアの図書館サポーター」を募集しています。