「図書館で勉強を続ければ、明るい未来がやってくる」アフガニスタンの女の子からのメッセージ
サラーム・アレイクム!(あなたがたの上に平安がありますように)
アフガニスタン事務所からです。
去った8月15日、アフガニスタンで起きたタリバンによる政変からちょうど2年が経ちました。この間、子どもたちを含む多くの人々の生活は一変しました。
本ブログでは、そんな状況の中、シャンティの子ども図書館に通う女の子マディナちゃん(仮名)の経験と子ども図書館との出会い、そして彼女からのメッセージを紹介いたします。
私はマディナ、11歳です。シャンティの子ども図書館を利用していて、週に3回図書館に来ています。
子ども図書館で絵本を選ぶマディナちゃん(仮名)11歳
私の家族は、お父さんとお母さん、7人の姉妹と一番下に一人弟がいる大家族です。
前の私たちの生活はとても安定していました。でも、お父さんとお母さんが仕事を失ったことですべてが変わってしまいました。お母さんは、貧しい人を助ける仕事をしていました。だけど、今の政府の人たちが、女の人が外で働くことを禁止して、仕事に行くことができなくなってしまいました。お父さんは病気にかかり、仕事を辞めなければなりませんでした。
2021年の秋に、私の通っていた学校の先生が突然学校に来られなくなりました*。そのせいで、私は学校に行って勉強することができなくなってしまったのです。それから、外に出ることもできず、ずっと家にいました。
そんなある日、近所の友達の紹介でシャンティの子ども図書館のことを知りました。
*タリバン暫定政権による女性の社会活動の制限や教員の給与の遅配の影響で、多くの女性教員が教育現場を去りました。
初めて図書館に入ったとき、とてもワクワクしました。図書館の壁にはきれいな絵が飾られていて、本棚にはカラフルな絵本が置かれていました。全部の絵本が楽しくて、ここからずっと離れたくない、そんな気持ちになりました。
子ども図書館は、他にはない特別な場所です。ここでは、縫物の本や料理の本、図鑑などどんな種類の本でも見つけることができます。ですが、私が特に大好きなのは、絵本です。どの絵本のお話を読んでもとても楽しいので、まるで絵本の中の世界にいるような気分になります。
子ども図書館では、絵本を読む以外にいろいろな活動に参加できます。私は、全部の活動が大好きですが、特に絵本の読み聞かせが好きです。子ども図書館に通って、将来は、きれいで、おもしろい物語を書く作家さんになりたいと思うようになりました。
私は、将来のために図書館で勉強して、努力を続けたいです。どんなに暗くて辛い時期があっても、そのあとには必ず明るい未来がやってきます。努力すれば、必ず目標を達成できると信じています。
図書館で借りた本を使って勉強するマディナちゃん
学校で学ぶことや家の外に出ることが許されていないアフガニスタンの女の子たちにとって、図書館は未来に希望をもたらす特別な場所になっています。
私たちは、引き続き子ども図書館活動を通して子どもたちの夢をサポートしていきます。
皆さんからの温かいご支援を、引き続きよろしくお願いいたします。
アフガニスタン事務所職員