民族について学ぶ、難民キャンプのサマーコース
こんにちは!ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ事業事務所のウェンです。
難民キャンプ内の学校は、1学期が5月中旬~9月下旬、2学期が11月上旬~3月中旬のため、つい最近まで夏休みでした。
皆さんは、夏休みをどのように過ごしていましたか?
難民キャンプの夏休みには、子どもや若者を対象としたサマーコースが開かれます。各民族グループの調整委員会がキャンプと協力して、少数民族の子どもや若者(カチン族、ナガ族、ラフ族、リス族など)を対象に、言語や文化を学ぶコースを開講しています。
【若者コース】
若者を対象としたコースは、メラキャンプの教会で4月中旬から5月中旬の約1ヶ月間、月曜日から金曜日の朝9時から午後3時まで開講され、約40人が参加しました。このコースでは参加者自身の民族の言語を学んだ他、リーダーシップやマネジメントスキルなども学びました。
【子どもコース】
子どもたちを対象としたコースは、コミュニティホールで、同じく4月中旬から5月中旬の約1ヶ月間開講され、約30人が参加しました。このコースでは彼らの民族の信仰や音楽、言語について学びました。
(写真:言語のクラスで先生と一緒に発音を練習する子どもと文字を書く練習をする子どもたち)
(写真:言語のクラスで読み書きの練習をする子どもたち)
それぞれの言語や文化について学んだあとには、いろんな民族の子どもや若者たちが集まり、歌や音楽を披露し合いました。
これらのコースを通して、民族の異なる子どもや若者たちが集まり、お互いの言語や音楽、伝統的な踊りなどを通して互いを知り、互いの言語や文化を尊重することがねらいです。
(写真:民族の歌を披露する子ども)
このサマーコースの様子を見て、シャンティが以前難民キャンプで行っていた言語のクラスやカレン族の伝統的な踊りのクラス、伝統的な楽器のクラス、そして難民子ども文化祭を思い出しました。これらの活動は、難民キャンプで情報を得る機会が少なく、特に学校外の教育の機会に関する情報にアクセスする機会が少ない少数民族の子どもたちを取り込んでいくきっかけとなりました。このサマーコースもシャンティの活動のように、自身の言語や文化を知るだけでなく、他の民族の言語や文化を知り、互いを尊重し合うきっかけとなっていることと思います。
(写真:難民子ども文化祭で民族の踊りを披露する子どもたち(2017年))
ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ事業事務所 ウェン