2024.02.13

世界の絵本を読んでみよう 「一本の同じ樹」ラオス

ラオス
世界の絵本を読んでみよう
絵本
連載企画

シャンティ国際ボランティア会は、良質な本が少ないアジア各国・各地域で独自に制作した絵本を出版しています。子どもたちに質の高い絵本を提供できるよう、現地の作家やイラストレーターを対象とした専門家による研修を実施したり、少数民族たちに口頭で伝承されてきた民話などを絵本にまとめる活動を行っています。

今回は2017年ラオスで出版した絵本「一本の同じ樹」をご紹介します。

1.ある森の中に、いろいろなちょうちょが卵を産む場所がありました。
ある日、ひとつの卵が樹から転がり落ち、違うちょうちょの卵が産み付けられた樹に落ちました。

2.月日が過ぎ、卵は次々とかえり、青虫になりました。
青虫の中でも一番美しい青虫は「ハンサム青虫」と呼ばれ、慕われていました。一方、一匹だけほかの青虫と模様も大きさも違う青虫は「太っちょ青虫」と呼ばれるようになりました。

3.太っちょ青虫は何をしてもほかの青虫に相手にしてもらえませんでした。ハンサム青虫は性格が悪く、太っちょ青虫の悪口ばかりを言っていました。太っちょは自分がほかの青虫と同じように生まれなかったことを恨みました。

4.気付けば青虫たちはさなぎになり、きれいなちょうちょになりました。
甘い蜜に夢中で、一羽のお腹を空かせた大きな鳥が自分たちを狙ってじっと見ていることにはまったく気付きません。

5.まもなく、その大きな鳥がさっと翼を広げて、ハンサムちょうちょたちを食べようと飛んできました。慌てて逃げたために、ハンサムちょうちょは蜘蛛の巣に引っかかってしまいました。大声で叫びましたが、誰も助けに来ません。

その時、一匹の大きなちょうちょがさっと飛んできました。その羽は、ちょうど怒った動物のトラの顔のような模様で、大きな鳥は驚いて逃げていきました。

6.ハンサムちょうちょは、助けてくれたちょうちょに名前を聞きました。
「覚えてない?僕は太っちょだよ」「太っちょ、君が助けてくれるなんて思ってもみなかった」「僕たちは体つきや顔は全く違うけど、同じ樹で育った兄弟じゃないか。助けないわけにはいかないよ」。
それからハンサムちょうちょたちは自分の態度を見直し、太っちょは友達の数が増えていきました。

 

 

 

 

 


「世界の絵本を読んでみよう」シリーズ

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.318 (2023年11月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。

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