絵本に込められた想い『オレンジいろのペンギンThe Story of James』
シャンティは1999年から「絵本を届ける運動」を開始し、絵本が不足するアジアの地域に日本から絵本を届けています。厳しい環境で暮らす子どもたちに、絵本を通してたくさんの物語や言葉を知る喜びに出会ってほしいと願い、これまでに38万冊以上の絵本を届けてきました。
子どもたちの年齢や文化的背景に応じて必要な絵本は異なり、児童書の書店員、図書館員、出版社から、おすすめを教えてもらっています。
今回は、絵本『オレンジいろのペンギンThe Story of James』に込められた想いを、株式会社佼成出版社の櫻井友貴さんに伺いました。
『オレンジいろのペンギンThe Story of James』絵・文:葉祥明 出版社:佼成出版社
人と違うことは、すばらしい個性なんだよ
ぼく、ペンギンのジェイムズ。生まれたときから、全身オレンジ色なんだ。みんなに、どうしてって聞かれるけれど、ぼくにもその理由はわからなかった。だけど、ブリザードがきたとき、ぼくの体が輝きだして…。
南極の美しい世界を舞台に、オレンジ色のペンギンの子・ジェイムズが、なぜ自分はオレンジ色に生まれたのか、その意味に気づき、自分の個性を受け入れていく姿を描いています。
情報にあふれた複雑な現代社会に生きる私たちは、何かにつけ自分と他の人を比べて、自分に対して優劣をつけてしまいがちです。でも、個性とは「違い」であって「優劣の区別」ではありません。この社会は、いろいろな人がいて、その違いによって、世界はより豊かにすてきになるのです。自分の個性をよく知って、大切にしてくださいね。
出版社紹介:株式会社佼成出版社
1966年創業。仏教精神をもとに、一般書籍、児童書、雑誌、新聞などのメディアを展開している出版社です。児童書は読み物、絵本、ノンフィクションと幅広いラインナップをそろえています。
カンボジア・クメール語に訳された絵本
「絵本を届ける運動」では、翻訳絵本を作ってくださる方を募集しています。
本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.317(2023年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
※ニュースレター「シャンティ」は年2回発行し、会員、アジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。
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