2022.03.27
海外での活動

絵地図分析で描くコミュニティの未来

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
突然ですが、皆さんにちょっとしたクイズです。こちらの絵は何を表しているでしょうか?

これは先日コミュニティラーニングセンター(以下CLC)で実施した絵地図分析の中で参加者の方が描いた絵になります。
絵地図分析はCLC開館の際に田島専門家から教えて頂いた手法です。参加者全員で思っていることを議論し、次のアクションを絵に描き、それを掲示することで、参加者以外の人や子どもがその絵を見て、これから何か行われるかが分かるという方法です。読み書きのできない人も絵を見て理解できるという良い点もあります。
以前CLC関係者に対してフォローアップ研修を行い、絵地図分析を使って行動計画を作成しましたが(詳しくはこちらのブログをご覧ください)、その後のコロナの影響により計画が大きく崩れてしまいました。そこで、今回はウィズコロナの現状に応じて行動計画を立て直すことにし、関係者でもう1度絵地図分析を行いました。

CLC運営委員会、図書館司書、CLC近くの学校の先生が今回は参加し、全員が今後コミュニティのために、CLCでどんな活動をしていきたいか意見を出し合い、挙がった活動をグループ分けします。その活動グループに沿った絵を文字の隣に描いていきます。

真剣に絵を描く参加者たち

ということで、一番初めのクイズの答えはCLCでこれからやっていきたい活動の1つ「CLC敷地内の環境改善活動」でした。

写真で今のCLCの敷地を見てみると、建物周辺に少し植物はあるものの、絵のように花壇、子どもの遊具、国旗を掲揚するポール、敷地を区切る柵、などはありません。これらがあればCLCがより魅力的になり、もっと利用してもらえる施設になるという意見から、環境改善活動が行動計画として挙がり、計画実施後の想像図がこのような絵で表現されました。

この地域にとって、CLCをもっと魅力的な場所にしたい!という思いを表現した絵は如何でしたでしょうか?クメール語があまり分からない私も、この絵を見てCLCをこんな場所にしていきたいと思っているのだなと理解することができました。その他にも学校用に図書館の活動計画を作る、伝統音楽教室・パソコン教室・英語教室・衛生知識の研修などを実施したい、パソコンを導入したいといった様々な意見が挙がりました。

たくさんの活動が参加者から挙がってきたので、残念ながら全てをすぐに実施することができません。実際に利用する地域の人達がどんな活動をCLCに求めているのかをこれから確認し、優先順位を付けて実施していく予定です。活動のための予算確保も必要となるため、時間はかかりますが、今回描かれた絵のようなCLCとなるよう、今年できる限りのサポートができればと思います。

カンボジア事務所 山内