2022.08.07
読み物

【世界の現場からAIR MAIL】Fromアフガニスタン事務所

アフガニスタン
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シャンティ国際ボランティア会は、アジア7カ国8地域に事務所をかまえ、教育文化支援活動を行っています。各国、各地の海外事務所から、現地の状況やシャンティの活動についてご紹介します。

今回は、アフガニスタン事務所の現在をご紹介します。2021年の政変以降、アフガニスタンでは難民の増加や食料不足、経済状況の悪化が続いています。
その中で、シャンティは子ども図書館の運営を再開し、子どもたちが自由に安心して過ごせる場所を守っています。

政変以降の状況は悪化 子どもたちに教育を届けたい

アフガニスタン事務所では、ナンガハル州のジャララバード市にある大規模女学校(小・中・高校)にモデル学校図書館を建設しました。
同時に、事業対象校での移動図書館活動や新たに作成した学校図書館ガイドラインの最終化、学校図書館や子ども図書館の運営と活動に関するトレーナー研修の実施の準備、教員研修などを行ってきました。
しかし、政変以降、人々の経済状況や教育環境は悪化の一途をたどっています。7年生以降の女子生徒は学校で学ぶことがかなわず、また、女性教員たちが男子生徒に教えることを禁止されたため、男子を教える教師の数が不足。そのため男子生徒は定期的に登校できない状況になりました。小学校6年生の女子生徒たちは、7年生以降に学びを継続できない不安を抱えています。

Hot Topics

1.モデル学校図書館の利用者が増加

2020年度建設の大規模女学校(小・中・高校)のモデル学校図書館では、当初1カ月380人だった利用者数が、3カ月目には1,480人に増加。小学校の生徒と教員に、図書館利用や本を読むことのメリットを解説した成果と考えられます。


モデル学校図書館の利用者

写真中の絵本:『きんぎょがにげた』作:五味太郎/福音館書店、『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』作:マーガレット・ワイズ・ブラウン、文:坪井郁美、絵:林明子/ペンギン社

2.新政権下で閉ざされた子どもたちの学び

政変以降、現政権は小学校1年生から6年生までの男女と、7年生から12年生の男子のみを対象に学校を再開。また、女性教員が7年生から12年生の男子生徒を教えることを禁止しました。男女を問わずすべての生徒に悪影響を及ぼしています。


子ども図書館活動の様子

 

3.子ども図書館活動の役割

こども図書館に通う子どもたちからは、親が失業し、家族のためのパンを買うこともままならないという大変な状況も聞かれます。悪化した経済状況の中で、家族を経済的に支えるため、裁縫や手芸を学びたい子どもたちが増えています。


子ども図書館で裁縫や手芸を学ぶ子どもたち

悪化した状況の中でも懸命に学ぼうとする子どもたち

政権交代後、経済状況が悪化する中で、子どもたちは子ども図書館に訪れ、裁縫や手芸を学ぶことで、家族を経済的に支えたいと望んでいます。アフガニスタンに平和が訪れ、新政権がすべての子どもたちに教育へのアクセスを提供することを期待しています。

 

 


「世界の現場から AIR MAIL」

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.315(2022年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
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