つくり手さんのぬくもり「モン族」
「クラフトエイド」は、1985年にタイ東北部のラオス難民キャンプ内で作られた手工芸品を日本で紹介したことから始まりました。
タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、アフガニスタンの生産者たちの手仕事から生まれる商品は、各地域や民族に代々伝わる刺繍や織りなどの伝統技術が取り入れられ、アジアの豊かな伝統文化を伝えています。
生産者たちが思いを込めて制作するクラフトエイドの商品や、民族の生活・伝統文化をご紹介します。今回は、中国西南部やラオス、タイ、ミャンマー、ベトナムの山岳地域に暮らす「モン族」がテーマです。
©Masao Seto
モン族
中国南西部やラオス、タイ、ミャンマー、ベトナムの山岳地域に暮らすモン族の人々。
もともと中国南部で水田を耕す農耕民族でしたが、漢民族に追われ、東南アジアに逃れてきました。今では各地域に定住し、農業を主な仕事にしています。女性たちは、農作業や家事の合間に刺繡をします。
彼女らの民族衣装には、色とりどりの刺繍やアップリケ、藍色のろうけつ染め(バティック)がほどこされます。特に襟元や袖には魔除けの意味を込め、念入りに刺繍します。
モン族の女性は、6歳から刺繍の練習を始めるという習慣があります。幼いころから針と糸を持ち、祖先から代々伝わる刺繍の模様を受け継ぎながら、自身の花嫁衣裳をつくります。
スタッフのおすすめ商品
ラオスのバティックポーチ
バティックはろうけつ染めと呼ばれる染色方法。溶かした蝋を筆に塗り、生地に文様を描きます。藍の灰の汁を混ぜた染料に何度も浸しながら染め上げた生地を、お湯で煮込み、蝋が溶けると文様が浮かび上がります。
新商品やお買い得情報も更新中。クラフトエイド・オンラインストアはこちらから。
「つくり手さんのぬくもり CRAFT AID」
本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.315(2022年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
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