2021.04.19
読み物

世界の絵本を読んでみよう「心優しいゾウ」カンボジア

シャンティ国際ボランティア会は、良質な本が少ないアジア各国・各地域で独自に制作した絵本を出版しています。子どもたちに質の高い絵本を提供できるよう、現地の作家やイラストレーターを対象とした専門家による研修を実施したり、少数民族たちに口頭で伝承されてきた民話などを絵本にまとめる活動を行っています。
今回は、2009年にカンボジアで出版した絵本「心優しいゾウ」です。

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プノン・バケン山では、観光客がゾウにまたがり頂上を目指します。
ソペア君もゾウに乗りたかったのですが、切符を買うお金がありません。

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ソペア君は歩き出したゾウたちを追いかけました。
すると突然、ゾウが立ち止まってしまいました。

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よく見ると、年老いた一羽の鳥が、ゆっくりと道を渡っているところでした。
ソペア君は鳥を巣に戻してあげました。ゾウたちはまた歩き出しました。

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ソペア君は頂上に着いたとき、転んでしまいました。
それを見たゾウは鼻を使ってソペア君を背中のかごに座らせました。

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観光客が怪我の手当てをしてくれましたが、痛みは気になりませんでした。
それよりも、ソペア君はゾウのかごに乗れたことがうれしくて、仕方ありませんでした。

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ソペア君はゾウにバナナとサトウキビをあげました。
「ゾウさん、ありがとう!とても優しいのですね。ずっと忘れません」

「世界の絵本を読んでみよう」シリーズ

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.308 (2021年冬号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。

・世界の絵本を読んでみよう「アリとオウム」ミャンマー

・世界の絵本を読んでみよう「パヒロン(土砂災害)が来た」ネパール

・世界の絵本を読んでみよう「かすがいのステッキ」ミャンマー

・世界の絵本を読んでみよう「マイナ鳥と不思議なカボチャの種」アフガニスタン

・世界の絵本を読んでみよう「アプサラ(天女)の舞」カンボジア

・世界の絵本を読んでみよう「隼、鹿とねずみ」アフガニスタン

・世界の絵本を読んでみよう「若いめすねずみの結婚相手」ミャンマー

・世界の絵本を読んでみよう「特別な子ども」ラオス

・世界の絵本を読んでみよう「私の好きなカレン月」ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

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