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ラオス事務所における事業の一部不履行について

2013年3月
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
会長 若林 恭英

弊会のラオス事務所において、国際ボランティア貯金寄附金配分事業(以下、郵貯事業)等の支援を受けて実施したラオス・サラワン県における少数民族教材制作事業の一部不履行が確認されました。
高い志をもって海外支援を行うべき私たちが、皆様の善意を踏みにじる結果となってしまったこと、会員、支援者、国際ボランティア貯金加入者、関係機関、NGO、現地の方々など多くの皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけし、信頼を損ねたことを深くお詫び申し上げます。

 

弊会では事業の一部不履行が確認された後、直ちに現地調査を行い事業不履行の原因究明に全力をあげるとともに、資金を提供していただいた独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(以下、郵貯機構)に対しては、説明と謝罪を行い、配分金(10,968,795円)の返還を行いました。また、不履行の事業につきましては、今後可能な限り速やかにラオスの小学校に必要とされる教材を再制作し、配布出来るように準備を進めております。

 

私たちは改めて業務管理に対する対応が不十分であったと深く反省しております。今後二度とこのような事態が起こらぬように再発防止策を策定し、事業運営の改善に取り組んでまいる所存です。役員・職員一同、重ねてお詫び申し上げますと共に、さらなるご指導ご鞭撻のほどをお願い申し上げます。

1.ラオス事務所における一部事業不履行の経緯

事件の概要

弊会は、郵貯機構の寄附金配分等を受けて2007年7月から2008年6月、ラオス・南部サラワン県少数民族の子どもたちを対象にした教材の制作とそれを使用した学習指導の改善をおこなう事業に着手しました。教材の内容は「サラワン県地図」、「紙芝居5タイトル」、「フラッシュカード (郵貯事業対象外)」の三点で、2008年8月、郵貯機構に対し事業は計画どおり完了した旨、報告書を提出しておりました。 ところが、昨年10月、弊会ラオス事務所に対し、当時教材の制作・印刷を請け負った現地ラオス人業者Aから「制作費用の半額を受け取ったまま失踪していたが、ラオス警察から所在を突きとめられ、出頭命令を受けた」との連絡が入りました。さらに、業者Aはラオス事務所に対し、自らの罪を認めた上で、受け取った制作費用を全額返金するので、示談にしたい旨を伝えてきました。
この報告を受けた弊会東京事務所では、昨年11月から12月にかけて、直ちにラオス事務所と共に調査に着手。会計書類・データの入念な再点検をはじめとし、業者A、当時のラオス事務所所長、現地スタッフへの聞き取り、現地で教材が配布されたかどうかのサンプリング調査を実施した結果、次のような事実が判明しました。

・事業を委託した現地業者Aが、経営悪化のため制作費の半額を受け取ったまま失踪するという事態が発生。

・これにもかかわらず、当時のラオス事務所長は本事案を東京事務所に一切連絡しなかった。当時のラオス事務所長への聞き取りからは「事務所内で問題を処理しようと暗中模索しているうちに、東京事務所(弊会本部事務所)に本事案を連絡する時期を逸し、抜本的な対策を講じられないまま、結果的に事態をこじらせてしまった」との説明がなされる。

・結果、東京事務所に偽装の報告をして、本件の事務処理を行った。

・さらに、東京事務所(弊会本部事務所)の管理体制の甘さと現地へのバックアップの至らなさから、業務の不履行と不正な事務処理の発生を見逃してしまった。

2.事業不履行を招いた原因と責任

  • ア)現地ラオス事務所側の問題

    2007年当時、この事業立案に携わってきた日本人職員が急遽退職、事業管理体制に不備な状況がありました。その結果、当時のラオス事務所長は、事業の遅れが発生していることを知りながらそれを容認し、教材請負業者Aが経営悪化により失踪したことを東京事務所へ報告する義務を怠り、さらに別の現地業者に不完全な業務を発注していました。

  • イ)東京事務所側の問題

    東京事務所では十分な会計チェック・事業実態の検証なしに、現地の処置・報告を受け入れていました。また、健全な海外事務所運営に向けた支援対応策が十分に確立されておりませんでした。具体的には、現地事務所の自立化の方針を進める中で、その前提となる会計管理・倫理・職務規定の順守が徹底されていなかったこと、また、当時の現地事務所の適正な人員配置が十分に行われていなかったことがあげられます。

 

今回の不祥事は、業者Aの経営悪化による失踪がそもそもの発端となっており、弊会はこうした事態に備える対応策・体制が整っていなかったことを深く反省しております。
尚、今回の不履行以外に、郵貯事業関係で類似した事案が発生していないかを調べるため、ラオス事務所及びミャンマー(ビルマ)難民キャンプ事務所において内部及び外部監査を実施いたしました(2012年2月)。その結果、業務不履行は他に存在しないことが確認され、郵貯機構へその旨報告をさせていただいております。

3.今回の問題に対しての管理責任、処分について

 

この度のラオス事務所における業務の不履行の原因は、2の「東京事務所側の問題」からも明らかな通り、早期に確立すべき健全な海外事務所運営の支援体制、特に業務管理の対応策・体制整備の遅れにありました。これらの体制が早期に確立されていれば、この度の問題発見がこれほど遅れることはなかったはずです。従って、業務執行の大事な任務を担う幹部管理職にあっては、以下の内容にて2012年3月1日付けで処分を行いました。

  • ・専務理事(当時事務局長)
    報酬月額の10%の減額、期間3ヶ月間
  • ・常務理事(当時専務理事)
    常務理事の解任と業務執行理事の解職
  • ・事務局長、事務局次長兼経理総務課長(当時海外事業課長)、ラオス事務所長(当時海外事業課長)
    減給処分

4.再発防止の取り組みについて

  • ア)再発防止に向けた今後の方針

    二度と不祥事を起こさぬため、監査の強化、財務・会計管理システムの見直しを行います。教育・訓練面では、全職員、特に各現地事務所においては、日本人職員、ナショナル・スタッフ(現地人職員)を含む全職員に対しても、業務における法令・社会規範の遵守を徹底させてまいります。また、適正な人事配置や職場環境づくりに努めます。

  • イ)実施事項
    1. 1)東京事務所、海外事務所において総務経理規程の抜本改定を行うとともに、SVA全体としての経理マニュアルの改定、総務マニュアルを策定します。
    2. 2)今後、公的資金を原資として行う事業に関し、さらに監査を強化します。
    3. 3)不正行為等の防止に関する法令遵守・団体倫理規程を策定し、職員に対する教育の徹底に着手いたします。
    4. 4)適正な人員配置、人事体制づくりに向けた施策を強化していきます。

以上

※ フラッシュカード:識字教育教材として製作され、カード表には動植物等のイラストとともに公語(ラオス語)による単語が記され、裏面には少数民族言語で内容の説明が書かれている単語カード