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アフガニスタンの帰還難民の越冬支援活動(1)

2016.12.17   アフガニスタン

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帰還難民の多くがこのように民家の敷地に仮住まいをしています(撮影 SVAアフガン事務所)

アフガニスタン事務所(在東京)の三宅隆史です。シャンティはパキスタンからアフガニスタンに帰還した難民の越冬支援活動を開始しました。今回は帰還難民の状況についてお伝えします。
パキスタンは、1979年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻以来30年以上にわたり、アフガニスタンから500万人もの難民を受け入れてきました。今年当初の時点でもまだ200万人の難民がパキスタンに住んでいました。200万人のうち100万人は難民登録をしており、別の100万人は難民登録ができていません。難民登録ができなかった理由は、書類を整えることができなかったり、以前は登録していたけれど更新ができなかったりなどです。

しかしパキスタン政府は2017年3月末までにすべての難民の帰還させることを決定しました。これはパキスタンとアフガニスタンの関係が悪化したためといわれています。すでにパキスタンの警察は国境の一部の道路を封鎖し、正式な書類(パスポートなど)を持たない者を取り締まっています。また、帰還期限が過ぎたら不法滞在者には何らかの行動をとると警告しています。このため既に60万人が帰還し、現在も一日あたり5,000人が帰還しています。

難民登録をしている人には帰還の際、国連(UNHCR)からの一人あたり400ドルが支給されますが、仕事がないので、食料や生活用品に消えていきます。また難民のための再定住地区が用意されているわけではなく、親戚や知人あるいは善意のある人の家の敷地内の家畜小屋に住むか、テント暮らしをしています。

難民登録をしていない人の状況はより深刻です。強制送還され、現金の支給がないなど登録難民より支援が受けにくい状況にあります。12月に入り、0度近くまで最低気温が下がるので、子どもや高齢者が風邪をひくことが心配されています。

冬を越すのも大変ですが、子どもの教育も大きな問題です。第一に、子どもの多くはパキスタンで生まれ、パキスタンの公用語であるウルドゥー語で教育を受けてきたため、アフガニスタンの公用語であるパシュトゥン語の読み書きができません。第二に、指導言語の違いのためにパキスタンでの学校の修了書がアフガニスタンの学校で認められません。第三に、アフガニスタンでは学校や教員がもともと足りていないので、難民の子どもを受け入れる余裕は多くの学校にありません。

帰還難民に対する長期的な支援が必要とされています。

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