ミャンマー
長年続く政治混乱のなか、学校図書館整備や読書推進活動、学校建設、帰還民の定住支援を行っています。
活動内容
2011年3月に文民政権が成立後、急激に民主化が進むミャンマー。
読書推進や学校改善事業に取り組むほか、帰還民の再定住支援事業を展開しています。
ミャンマーでは公立学校の他に寺院学校と言われる完全無償の学校が存在します。カリキュラムや学校制度は教育省の公立学校に準じており、貧困世帯の子どもたちが多く通っています。また、公立学校も無償化されより多くの子どもたちが学校に通えるようになりました。しかし、寺院学校、公立学校どちらも校舎の老朽化や教室数の不足など改築の必要があります。学校校舎の建設、図書コーナーの設置、図書の配布、教員研修を実施しています。
ミャンマーではこれまで暗記型教育が採用されてきましたが、現在大規模な教育改革が行われており児童中心型教育への転換が進められています。当会でも読書推進を通じて本教育改革が目指す、子どもたちが批判的思考などの21世紀型スキルを獲得できるよう、学校図書館の設置や児童書や図書館の活用方法を伝える研修を行っています。
ミャンマーには国立国会図書館、大学図書館、公立図書館、コミュニティが自立して運営する村落図書館があります。公共図書館は児童サービスを行うこととされていますが、図書館員は児童サービスの研修を受けたことがなく、児童書も非常に少ない状態です。児童コーナーの改善、オートバイを活用した移動図書館活動の実施、図書館員研修会の開催を行っています。
ミャンマー情報省によると、2011年に発行された雑誌や漫画を含む書籍は8,000タイトル以上ありますが、子ども向けの本は82タイトルのみしかありません。漫画や扉絵の入った本はありますが、質の高い絵本の種類は限られています。子どもたちに質の高い絵本を提供するため、現地の作家、イラストレーター、編集者らと児童図書出版委員会を設立し絵本や紙芝居の出版を行っています。出版した絵本は公共図書館や学校へ配布します。また、専門家による絵本出版研修を行い人材育成にも取り組んでいます。
ミャンマーの民主化以降、タイ国境に逃れていた難民の帰還が少しずつ動き出しました。ミャンマー政府は帰還民や受入周辺の地域住民に向けて住居など基礎インフラ整備を中心とした復興・再定住支援を行っています。しかし、帰還民が新生活を始めるための情報を得ることは難しく、受入周辺の地域住民にとっても外部からの支援状況や帰還民についての情報を入手することは困難な状況です。CRCを建設し、CRCを通して情報や知見を共有し、コミュニティの課題を解決していく事業を行っています。
これまでの活動内容
2014年から、シャンティが他国で行ってきた読書推進、
図書館活動の経験をいかした事業を展開しています。
スタッフ紹介
ミャンマーで働くスタッフを紹介します。
ミャンマーブログ
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