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スラウェシ島から弁護士サルマさんのメッセージ

2019.5.8   寄付募集中緊急救援

「妻が夫に暴力を振るわれる背景には、経済的に依存していることがあるので、女性が経済活動に参加することは自分を守る方法の一つです。家庭内で地位を向上するために、仕事を持つことはとても重要です。」そう語る弁護士サルマさんは、シャンティのインドネシア被災女性支援事業に賛同し、女性たちへの研修の講師を務めてくださいました。

現在、シャンティでは昨年9月に大地震が発生したインドネシア、スラウェシ島で生計回復支援事業を行っています。この事業では、女性グループごとに身近な食材を使って、ココナッツオイルや魚フレークといった加工食品を製造・販売することで収入を得て、復興のための基盤を作ることを目指しています。先日、女性グループに、ジェンダーと女性の権利についての研修を実施しました。

スラウェシ島で、女性が自分で仕事を始めるには、多くの困難があります。しかし、それ以上に女性が仕事を持つことは、彼女たちの地位の向上や、家庭内暴力から自分自身を守ることにつながり、大きな意義があります。このブログでは、サルマさんの強い信念とメッセージをお伝えしたいと思います。

女性を助けるために弁護士になったサルマさん

研修の講師の一人、弁護士のサルマさんは、シャンティが一緒に事業を行っている現地NGO、KPKP-STの元スタッフです。現地NGO、KPKP-STは、女性支援を専門に、スラウェシ島で20年近く活動しています。これまでジェンダーに基づく暴力の被害者への法的支援も行ってきました。

サルマさんはNGOでの女性支援活動を通して、もっと人の役に立ちたいと思ったそうです。そこでKPKP-STの代表に相談したところ、法律で女性を助けることができる弁護士という道を知りました。そして、彼女は大学に進学し、弁護士資格を取りました。

弁護士サルマさん

研修の講師の一人、弁護士サルマさん

かつての自分のような女性を救いたい

「活動を始めたきっかけは、私もまた、夫から精神的・経済的な家庭内暴力を受けた一人だったからです。私は、精神的な苦痛の中で夫と暮らし続けることよりも、離婚することを選びました。私たちの社会では、”JANDA”(夫と死別または離婚した独身女性)であることで、レッテルを張られ、偏見と差別にさらされます。私も、離婚後、10年間、寡婦として、JANDAとして生活していました。」

「JANDAであることを恥じる家族との関係で苦労しました。しかし、KPKP-STと働く中で、女性を助けるだけでなく、私自身が多くのことを学び、成長することができました。KPKP-STでの活動が私を輝かせてくれたのです。自分で働いた収入で、子どもたちを育て、より良い人生を目指そうと決意して、大学に入学し、弁護士になりました。今は、2回目の結婚をして幸せな家庭を育むことができています。」

「弁護士になってからは、無料の法律相談や裁判支援を通して、暴力の被害にあったスラウェシ島の女性たちを支援しています。最近は祖父による性的虐待によって女の子が亡くなった事件や、女性に対する家庭内暴力の事件に関わっています。震災で被害を受けた女性たちがさらなる暴力の被害を受けないように、各村で啓発活動も行っています。」

研修で話しているサルマさん

研修で話しているサルマさん

村を変えてゆく活動家になることを目指して

「私はこれまで、8年以上、KPKP-STと働いてきました。活動の中で、暴力の被害者となっているたくさんの女性たちを見てきました。彼女たちは、農業をしながら 、家事をして、さらに夫に尽くさなければならず、多くのしがらみを背負っています。」
「女性が男性に経済的に依存していることは否定できません。だからこそ、男性は子どもや家族に与える影響を考えずに家庭内で暴力をふるうのです。女性や子どもたち、障がい者はときに、家族の中だけでなく、社会全体で疎外されることがあります。」

「私たちの生活するコミュニティでは、暴力の被害を受けている女性たち本人でさえ、暴力を我慢すべきであると信じている人が多いです。

“すべての人間に違いはなく、平等である”

そのように国際人権法で規定されています。女性たちが研修を通して、気づき、学び、他の村人にも伝えていくことで、村全体がより良く変わることができます。この生計回復支援事業を通して、彼女たちが村の発展のため、村を変えてゆく、創ってゆく活動家となることを願っています。」

女性グループのメンバー

女性グループのメンバー

読んでいただき、ありがとうございました。

事業サポート課 竹本

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