シャンティブログ

  1. ホーム
  2. シャンティブログ
  3. 研修後の女性の変化

研修後の女性の変化

2019.6.21   緊急救援

現在、シャンティでは昨年9月に発生したインドネシア、スラウェシ島地震の被災女性を対象に生計回復支援事業を行っています。この事業では、女性グループごとに身近な食材を使って、加工食品を製造・販売することで収入を得て、復興のための基盤を作ることを目指しています。

各グループが加工食品の生産を始めてから数か月が経ちました。そして、早くも被災女性たちは、現状に満足するのではなく、もっと良く変えていこうと動き始めました。

学んだことを早速、実践しています

以前、このブログで、女性たちが参加した研修の様子をご紹介させていただきましたが、その研修の成果が表れ始めています。

魚でんぶを製造しているグループでは、魚を燻すときにハーブを用いることで、魚の臭みを消し、殺菌効果を得られる という、研修で学んだ製法で、でんぶを作るようになりました。

女性たちが製造している魚でんぶ

女性たちが製造しているでんぶ(魚フレーク)

別のグループでは、研修前、箱にお金を入れるだけで、お金の管理ができていませんでした。研修を受けたことで、しっかりと会計担当を決め、材料の調達にかかった金額や購入数量、支出などを帳簿につけ、お金の管理がきちんとできるようになりました。

また、マーケティングの研修の際、講師の方から「物を売るというのはお客さんが求めるものを満たすこと。誰が自分たちの商品を買いたいのか見極めて、その人たちの考えていることを想像してみましょう」という話がありました。それは、今まで本格的な商売の経験がなかった参加者たちには特に印象的な言葉として残ったようです。

研修の様子

マーケティングの研修の様子

ガーリックチップスを作っているグループでは、研修後すぐにこの考えを実践していました!

スナックのようにサクサクしたガーリックチップス。女性たちは、この商品が子どもたちにおやつとして人気があるのではないかと考えました。そこで、子どもたちが食べやすい量と買いやすい価格にするため、従来の半分以下のサイズの商品の製造を始めました。そして、子どもたちが多く集まる商店に、このミニサイズの商品を置いていもらいました。

ガーリックチップス

従来のサイズのガーリックチップス

一方で、家族や知人、友人が集まるラマダン明けのお祝いの席で食べてもらえることを期待して、従来のパッケージだけではなく量り売りも始めました。お客さんが自分で大きなビンを持ってきて、必要な分だけそのビンにガーリックチップスを入れて買います。まるで日本の豆腐の量り売りのようですね。パッケージ代がかからない分、自宅からビンを持ってきているお客さんには、割引をして販売しており、現地でこの販売方法は、とても喜ばれています。

研修の前までは、1回の製造で十数パックほど製造して販売していましたが、これらの工夫をした結果、一度に100パック以上製造し、すべて完売することができました。

ガーリックチップスを製造している女性グループ

ガーリックチップスを製造している女性グループ

今日のこと、明日のこと、将来のこと

これまで、メンバーの家のキッチンや軒先等の仮の作業場を使用してきた女性グループは、将来を見据えて、専用の作業場を準備するために動き始めています。屋根を付けて屋外で製造しているこのグループでは、行政に掛け合い、作業場製造のために予算を充ててもらえるようお願いしているとのことです。

昨年の被災直後、現地の女性たちは今日の食事を得るために奔走し、明日また地震が起きるのではないかと不安な日々を送っていました。今年のはじめ、多くの女性たちは、失ったり壊れたりした家の修繕や再建がしたくとも、日々の食べ物や生活用品の心配で手一杯でした。毎日の生活に必死だった彼女たちが、本事業の活動を開始してから、次のステップ=将来について考えるようになったことが、一番の変化なのではないかと私は思います。

女性たちが活動について話し合っている様子

女性たちが活動について話し合っている様子

インドネシアの女性たち

活動開始から数か月経った今、彼女たち自身に変わったことは何ですかとたずねると、「いつも顔を合わせて共同作業をすることで、グループの絆が強くなりました」と答えてくれました。

今までやったことのない商売を始めたばかりなのに、研修で学んだことを活かして、どんどん活動を広げよう、良くしようとしている女性たち。彼女たちは活動を通して、仲間と出会い、支えあい、未来への扉を開こうとしています。大きく変わりつつあるインドネシアの女性たちを皆さんにも応援して頂けましたら幸いです。

事業サポート課 永井

現在実施中の事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成と皆様のご支援を受けて実施しております。

インドネシア地震 関連ページ

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。