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ミャンマーにおける公立学校の教育無償化の実情は?

2019.7.2   ミャンマー

ミンガラーバー(こんにちは)。ミャンマー事務所倉持です。6月は学校建設事業の関係で、多くの公立学校を訪問させてもらっています。

 

ミャンマーの公立学校は、2010年以降、小学校、中学校、高校と段階的に無償化され、制度上は貧しい家庭の子どもでも誰でも学べる環境が整っているようにも見えます。しかし、学校の方や保護者などで構成される学校委員会の方からの話を聞くと、無償化によってカバーできない部分の支出があることが多々あります。そこで今回は、外からは一見分かりにくい、保護者や地域の方々の負担について紹介できればと思います。

 

 

必需品の支出負担

ミャンマーの公立学校では、教科書や授業料は無償となっています。しかし、それら以外の支出は年度によっては政府の予算が付かず、保護者の負担になってしまうことがあります。例えば、制服は前年度までは一人一着は無償でしたが、今年度から予算が足りず保護者負担になったり、足りない机や椅子、運動会などのイベントの際の支出を保護者が負担するケースがあります。

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また、教科書は無償化の対象ですが、演習用のテキストについてはある程度の冊数までは政府が負担してくれるものの、全てはカバーできないことがよくあります。例えば、バゴー管区内に位置するナタリンタウンシップでは、1人12冊までは演習用のテキストを無償化できるように計画していますが、それ以上のテキストは保護者負担となってしまっているのが現状です。

 

 

校舎の補修費用や建設費用

次に、校舎の補修や建設費用に関してです。基本的に、公立学校において校舎の補修や新校舎建設の費用は、政府からの予算によって賄われています。しかし、各学校に配分する予算が慢性的に足りない中で、生徒数の増加など緊急を要する場合、保護者など地域による負担が出てくることが多くあります。

生徒数の増加に対応するため、本校舎とは別に、右建物が学校委員会が地域からお金を集めて建てた教室です。

生徒数の増加に対応するため、本校舎とは別に、右建物が学校委員会が地域からお金を集めて建てた教室です。

校舎の左側の白い建物部分は、地域からの寄付によって本校舎に拡充して建てられた仮の教室です。

校舎の左側の白い建物部分は、地域からの寄付によって本校舎に拡充して建てられた仮の教室です。

校舎の左側の白い建物部分は、地域からの寄付によって本校舎に拡充して建てられた仮の教室です。

校舎の左側の白い建物部分は、地域からの寄付によって本校舎に拡充して建てられた仮の教室です。

壁をシートで囲っただけのような建物もありますが、これも地域の限られた寄付の中で建てた教室です。

壁をシートで囲っただけのような建物もありますが、これも地域の限られた寄付の中で建てた教室です。

真ん中の壁が竹で作られた建物も地域の方々で出し合って建設した教室です。

真ん中の壁が竹で作られた建物も地域の方々で出し合って建設した教室です。

 

多くの地域では、学校近くに住む住民の半数近く、あるいは3分の2が日雇い労働によって生活する中で、お金を出し合って校舎の建設や補修などを行っています。

 

最後に

このように、政府の予算が確保できず、地域の人々や保護者がお金を出し合って負担していくという構図ができており、子どもたちが安心して勉強を行う機会が確保されていないというのが現状です。今後も日本からは中々感じることのできないミャンマーの実情を紹介できればと思います。

 

今回もお読みいただきありがとうございました。

 

ミャンマー事務所インターン 倉持 和希

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。