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SVAカンボジア事業

カンボジア概要

国名: カンボジア王国
首都: プノンペン
人口: 1,340万人(日本の約10分の1) (2008年国勢調査)
国土面積: 18.1万km2(日本の約2分の1)
言語: クメール語
平均寿命: 59歳(2007年ユニセフ)
乳児死亡率:  60人/1,000人(2008年国勢調査)
第5学年を修了する児童(残存率):52.5%(2008年教育省)
成人識字率(全国):  77.6%(2008年国勢調査)
1人当たりのGDP(ドル): 774ドル(2008年IMF)
消費者物価上昇率(インフレ率):  13.8%(2008年世界銀行)
民族:90%以上クメール人、残り10%が華僑、ヴェトナム系住民、チャム族など少数民族




国土と風土


カンボジアは、インドシナ半島の南西に位置し、南をシャム湾、国境をタイ、ラオス、ヴェトナムに囲まれた国です。メコン川が北から、南へS字形に約500Kmにわたり貫流し、雨季の流量は乾季の20倍にふくれ上がります。
気候は熱帯モンスーン気候の高温多湿で蒸し暑く、年平均気温が27℃、年降水量は1,400-2,000ml、乾季が12月から5月まで、雨季が6月から11月までとなっています。




歴史と政治状況


カンボジアは、世界的な遺跡アンコール・ワットやアンコール・トムに代表されるように9-13世紀の間、強力なアンコール王朝を築いていました。しかし14世紀以降、国力が衰え、西からタイ、東からヴェトナムに侵攻され、領土を縮小し、19世紀にはフランスの植民地(保護領)となりました。
1953年、フランスから独立したカンボジアは、シハヌーク殿下のもとに王政国家となり、小国ながら国は安定していて、唯一、平和な時期だったといえるかもしれません。

ヴェトナム戦争が激化し、1970年3月アメリカの支援を得たロン・ノル将軍がクーデターにより政権を握ると、内戦が勃発。多数の死者と200万人にも及ぶ国内避難民が発生しました。
1975年4月17日、前政権が倒されポル・ポト政権が誕生し、内戦は終結しました。

しかし、カンボジア人にとってこの日が恐怖の始まりでした。200万人にも及ぶ人たちが、強制労働を強いられ、貨幣禁止、国内移動禁止、宗教の否定など、急激な大改革が実施されました。
そして強制労働による衰弱、病気、飢えにより、少なくとも100万人以上の人々が命を落としました。

79年1月、ヴェトナムの支援を受けたヘン・サムリン政権が誕生し、人々はポル・ポトによる恐怖政治から解放されましたが、新政権がヴェトナムの傀儡政権とみなされたため、多くの国連加盟国(特に西側諸国)から支持されず、国の再建、復興は進みませんでした。
この70-80年代にかけて100万人以上の難民が発生し、国際問題となりました。

1991年10月、パリの和平会議において、カンボジア和平協定が調印され、92年3月にはUNTAC(国連カンボジア暫定行政機構)がSNC(最高国民評議会)と共に総選挙、新政府樹立までカンボジアを統治することになりました。

1993年に国連管理下で行われた第1回総選挙から15年が経過し、4度目の総選挙が2008年7月に実施されました。与党長期政権による政治的安定と経済発展により平和構築が進められていく一方、都市部のスラムの増加など貧富の格差の拡大が社会問題となっています。




教育に関する背景および現状と課題


1979年のカンボジア政府の統計では、1974年当時の教師約20,000人の75%、初等・中等教育を受けた生徒の67%、高等教育を受けた生徒の80%がポル・ポト時代に殺害されるか、強制労働で命を落とすか、国外に逃れてしまったといわれています。
同時に、例外的な技術訓練校を除いて、あらゆる学校や教育施設が閉鎖され、カンボジアから全ての教育システムが消滅しました。

図書館、印刷所は破壊され、あらゆる図書の印刷出版が禁止され、それまであったカンボジアの図書は焼かれて消失してしまいました。
また、農村の伝統的教育機関であり村落共同体の核でもあった仏教寺院も破壊され、60,000人いた僧侶のうち25,000人が殺害され、残りは還俗させられました。
1979年、廃墟となった寺院に再び戻って僧侶となったのはわずか3,000人でした。そして、医師、 官僚、法律家などの知識人も同様に殺害されたのです。

内戦後、教育システムの再構築は、国家の復興にとって最も優先される分野でした。
教員養成および校舎再建・修復のための緊急プログラムが実施され1979年には小学校が開校し、約90万人の小学生が初等教育を受けることが可能になりました。
現在、憲法上で定められている義務教育は小中学校の9年間です。公立校がほとんどですが、近年では徐々に私立の学校も増えてきています。
就学率は、小学校では約94%、中学校では約34%、高等学校では16%となっていますが、特に地方においては、教育の重要性に対する親の理解の低さ、貧困など様々な理由から、義務教育を修了できる生徒は少ないのが現状です(第5学年を修了する児童は52.5%)。
初等教育における子どもの退学や留年の一因が、教師の経験や技術、知識不足によることからも、教員の養成と研修は大きな課題です。そして、教員のための教科書や参考図書の不足も大きな問題です。

また、カンボジアでは子ども達が学校に行きたくても受け皿となる校舎、および教員が不足しているため、午前と午後で生徒を入れ替える2部制を取って対応しています。
それでも追いつかない学校は3部制導入を余儀なくされています。10年前2部制を導入している小学校は52%でしたが、現在では81.3% と急増しています。
また小学校6年生まで設置できない学校も多く、全学年が揃っていない小学校に通う子どもが上の学年に進級したいときには、遠く離れた学校への転校を余儀なくされます。

教育省の2007-2008年のデータによると、幼稚園1,798校、小学校6,565校、中学校1,122校、高校349校あり、3,251,000人の生徒が通っていると発表しています。
しかしながら、僻地ではアクセスの問題や学校環境が劣悪であることから、学校に通えない児童や基礎教育を全て終了できない児童が多数存在しています。
この問題を解決するためには、教育省は2007-2010年までに、小学校15,000室(棟数にすると3,000-5,000棟が不足している計算となる)が足りないと発表し、国際機関や他国の政府機関、NGOへ支援を呼びかけています。



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