日本及びタイで出版された絵本各10 タイトルを各図書館に4 冊ずつ配布しました(訳はカレン語・ビルマ語各2 冊)。平和をテーマにした『ひろしまのピカ』(小峰書店)『せかいいちうつくしいぼくの村』(ポプラ社)なども加え、キャンプ内での「心の平和構築」の推進に役立てています。カレン語版のみ「絵本を届ける運動」の参加者にご協力頂きました。
成人用図書は、雑誌や新聞など定期的に配架するほか、小説、農業、家庭、保健・医療関係書など、利用者の希望に応じて購入、配架しています。しかし、2008 年度は書籍代の値上がりから毎月平均35 冊程度の購入に留まりました。
各図書館では、子どもたちだけでなく、図書館委員会や父母たちと協力してさまざまな行事を実施しました。こどもの日、絵本コンテスト、母の日、カレン族のお祭り、父の日など図書館を会場に5 回程度開催しました。
既存の図書館員への研修は各キャンプで1 回、新人に対する事前の基礎研修は随時実施しました。11 月には第6 回図書館員合同研修会をメラマルアンキャンプで開催。残念ながらタムヒンキャンプの図書館員が参加できなかったものの、各地の図書館員・キャンプ付事業コーディネーター総勢45 人が参加。新しい運営技術を学び、図書館員同士お互いに経験交流しながらの3泊4日となりました。
(写真:図書館で楽しむ親子)
コミュニティを対象とした活動
図書館青少年ボランティアは各キャンプ約20人の若者たちで構成されています。2008年度も年2回の人形劇研修会を実施し、オリジナル作品や名作絵本の人形劇やゲームを中心にした「おはなし会」を各図書館で行いました。
こうした青少年活動と高齢者活動を有機的に結び付けて、両者が元気になるような交流企画も各キャンプで2回程度実施しました。
2008年度は伝統弦楽器4種類(タナキクロ、カナ、ソートゥ、マンドリン)とカレン舞踊の教室を実施しました。キャンプ住民が主に使用しているスゴー・カレン語に比べ、文化芸術などの表現や語彙に優れているポー・カレン語の教室も、ヌポキャンプでサポートしました。
2009年度は、週単位から1ヵ月の集中講座形式に移行し、より子どもたちが活動に専念できるよう工夫していきます。(写真:カレン族の女の子たち)
出版は高齢者から聞き取った民話3タイトル(2言語)の編集・印刷に取り組みました。「かたつむり王子」と「父からの贈り物」に関しては、資金繰りと印刷会社の都合もあり予想以上の時間を要したため、印刷完了は次年度に持ち越されました。
2009年度は、前年の絵本コンテストの入賞作品を含め、5タイトルの出版に取り組みます。
2008年度も、図書館を知らない、あるいは利用したことのない母親層に働きかけ、7月に幼児に対する読書推進のワークショップを実施しました。読み聞かせの意義と効果を理解した母親たちは、特別に用意された図書箱から絵本を借りることが増えています。「母親だけでなく父親も研修が必要」「大人にとっても絵本は識字効果がある」などの感想が聞かれます。
2009年度も同様の研修を実施して、保育所、図書館、家庭のどこでも子どもたちが絵本に触れられる機会を拡大していきます。
(写真:図書館で絵本を楽しむ大人と子ども)
2年間関わってきたターク県ターソンヤン郡の保育園および小学校は、あわせて40校近くになりました。ターソンヤン郡自体の関心も高まり、ますます本格的な関わりが始まっています。
2009年度も、シーカー・アジア財団と協力して、遠隔地のタイ・カレンの子どもたちに「絵本」が届くよう活動をサポートしていきます。